今回は美容院で増えてきているメニュー「オーガニックカラー」についてです。
先に結論から言っちゃいますね。
オーガニックカラー≒普通のカラー剤
です(-_-;)
「≒」は、ほぼ同じってことです。
はい、そうです。
オーガニックカラー剤と普通のカラー剤はほぼ同じです
・・・
・・・
「えっ!?じゃあ美容院でプラス1000円でオーガニックカラーにしてもらっているんだけどしなくてもいいの??」
って疑問も湧いてきますよね。
一つ一つ説明していきますね。
★ボタニカルカラーについてはこちら
⇒「ボタニカルカラーとは?オーガニックカラーとの違いは?」
★美容院のおすすめメニューについてはこちらにまとめてあります
⇒「美容院ですすめられたら断るメニュー・やるべきメニューは?」
オーガニックカラーと普通のカラー剤との違い
簡単に言うと、このフラスコに入っている液体が普通のカラー剤だとします
ここ↑↑に、
- ハーブエキスを数滴たらすと・・・「ハーブカラー」
- ヒアルロン酸を数滴たらすと・・・「ヒアルロン酸カラー」
そして×2
- オーガニックオイルを数滴たらすと・・・「オーガニックカラー」
以上です・・・
いかがですか?
ほぼ普通のカラー剤ですよね(´・ω・`)
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※更新しました
最近は上記のことを説明したうえで、「当社のオーガニックカラー剤は本物です」と説明しているメーカーさんもいます。
しかし、脱色力がある(黒髪が茶色くなる)カラー剤であれば、どんなうんちくを述べようがほとんど普通のカラー剤と同じダメージを追います(>_<)
もう少し正確に言えば、同じだけ明るく脱色されるなら、どのカラー剤でもダメージレベルはあまり変わりません。
◆海外のオーガニック認証を受けていようが、同じです。
まあこの話は、海外発の「とあるオーガニックカラー剤」の話です。
「普通のオーガニックカラー剤とは違う」ことをウリにしていまして、僕的には「そんなのどーでもいい」と思いつつ、僕の勉強不足なだけで「本当に素晴らしいものが出ていたらまずいな」と思い、親しい取引先(材料屋)に質問してみたところ・・・
なんてことはない、いつも通りのオーガニックカラー剤でした・・・はい(;^ω^)
◆仮に安全性ということであればオーガニックカラーよりも、ノンジアミンカラーの方がアレルギーリスクはないので安心ではないですかね。
⇒「カラーアレルギーにおすすめのノンジアミンヘアカラーとは?
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以下ではもう少し詳しく解説していきますね。
「ほぼ同じってわかったからもういいや!!」って人は、こちらも確認くださいね。
カラーで髪が傷む理由
オーガニックカラー剤なんて書いてあると、「なんかやさしい薬でダメージとかも少なくてすむのかなぁ・・・・。」と漠然と感じますよね。
でも実際は、上記に書いたようにほぼ普通のカラー剤と同じなんです。
カラー剤でダメージする理由は
- キューティクルを開く(膨潤させる)ことによる、キューティクルのダメージ。
- 毛髪内部成分を漂白(茶色く)することによるダメージ(洋服を漂白すると傷むのと同じイメージです)
- キューティクルを開いて作業中に、毛髪内部成分が流出することによるダメージ
などがあります。
これらのダメージって明るくする度合いに比例してダメージ度が増すんです(特に漂白)。そして、髪が茶色くなるタイプのカラー剤全て同じリスクなんです(゜o゜)
だって10レベルに色を抜くってことは、どのメーカーのお薬を使うにしても同じ様にキューティクルを開いて、10レベルになるまで漂白しますので傷む量も同じなんですよね。
これは、例えオーガニックカラーであろうが、普通のカラー剤と同じように茶色くなるなら、ダメージは同じなんですよね。
だってオーガニックカラー剤は、普通のカラー剤にオーガニックオイルをたらしただけなんですから・・・(・_・;)
※多くのオーガニック原料で作られた海外認証を受けたオーガニックカラー剤だとしてもそれは同じことです。だって脱色されるんだもん・・・「じゃあ傷むでしょ!!」って。
★カラー剤なども最低限重要ですが、一番大事なのは「美容院・美容師のこだわり・腕」です。だって「東京のカリスマサロン」も「地方の低価格帯のサロン」も使っているカラー剤は同じってことは珍しくないですからね。
⇒「価格の安い美容院をおすすめしない理由は価格の決め方にあり」
⇒「ヘアカラー後のシャンプーで良い美容院かを見分ける方法」
オーガニックカラーとは
上記で書いたフラスコの話
それをもう少し詳しく書いていくと
カラー剤には、
- キューティクルを開く力(膨潤させる力)
- お米をブリーチ(漂白)する力
- 人工の色のついた米(ジアミン)
が、入っています。
この3つは全ての脱色されるカラー剤(全メーカーのカラー剤)にほぼ同じものが入っています。(オーガニックカラーでもハーブカラーでもなんでも同じです)
で、人工の色のついたお米(ジアミン)を毛髪内に入れる時に、一緒に響きの良さそうな成分も入っていきます。
(全体量のほんの数%だけですけど(・_・;))
この”ほんのちょっと”の”響きの良いモノ”としてオーガニックオイルが配合されているとオーガニックカラー剤
・・・
そう思うと、ほとんど意味ないと思いません??
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ちなみに、話少しそれますが
これらの響きの良いモノと一緒に「シリコンが配合されていることが多い」という事はご存知ですか?
よく言われていますよね。 シャンプーにシリコン入っていると「カラー染まりません。」「パーマ掛かりません」とかって。(美容師でも言ってる人いますよね)
この人たちってカラー剤にシリコンが入っていることを知っていて言ってるのだろうか(笑)シリコン入りのカラー剤で色染まってますけどね。((+_+))
確かに、大量のシリコンにさらされている髪は染まりづらいし、掛かりづらいのは事実。
でもそれって、別にシリコンじゃなくてもオーガニック系のオイルでも同じようにベタベタに髪にくっついてると掛からないリスクは同じじゃないですか??
まあいずれにしてもベタベタになってなければ心配する必要はありません。
「シリコンの真実をまとめました!!(おすすめノンシリコンシャンプーランキング付き)」
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話戻りますが、
この数%の響きのいい成分に何が入っているかで各メーカーは他メーカーとの差別化を図ります。
”ネーミングの差別化”ですね。
それらが
- 「ヒアルロン酸カラー」
- 「ハーブカラー」
- 「オーガニックカラー」
だったりするんです。
数%なんていうと、
「アレ?私が見たオーガニックカラーのホームページに当店のオーガニックカラーは86%天然成分で出来ています」
って書いてあったからここのはホントに良いやつなのかな??
なんて思いますよね・・・。
・・・。
よく言われつくしてる言葉で、言いたくなかったんですが・・・。
石油だって元を辿れば天然成分(-。-)y-゜゜゜
”あるある”ですね(・_・;)
って言うか
ほとんどの成分って、元をたどればほぼ天然成分ですよね。だって天然成分を合成して色んな成分が出来るんですから、合成する前の元の成分は天然成分ですよね。
シリコンだって元は珪石って言う石なんですから。石から抽出したものがシリコンで、重合されてシリコーン(皆さんが知っているシリコンはこっちですね)
だからシリコンだって言いようによっては天然成分由来ですね。
つまり何が言いたいかというと、耳触りのいい言葉には惑わされず、明るくなるなら、それは明るくなった分だけダメージのあるお薬なんだと思って頂ければ良いと思いますm(__)m
いくら90%近く天然植物原料で出来ているカラー剤だとしても、12レベルのハイトーンカラーなのに「傷みません」なんてことはありませんm(_ _)m
ハイトーンに染まらないオーガニックカラー剤なら安全?
「普通のカラー剤に数滴オーガニックオイルを垂らしただけのオーガニックカラー剤じゃないよ!!」と謳っている先ほども出てきた海外オーガニック認証を取得しているカラー剤を紹介しているサイトで、
オーガニックカラーのデメリットは、ハイトーンには対応していないので、髪色を明るくしたい方には不向きです。
ということが書かれています。
で色見本を確認すると9レベルまで明るくなる(脱色される)みたいですね。(数字が大きくなるほど明るくなる)
逆に言うと9レベルまでは脱色されるので、普通の9レベルのカラー剤とダメージレベルはほとんど同じということですね(>_<)
イメージでいうと真っ黒のTシャツをある明るさまで漂白するなら、強い薬で5分で漂泊しても、優しい薬で20分かけて漂泊しても、結局同じだけ漂白されるなら負担はほとんど変わらないのではないですかね。
当然、普通のカラー剤でのMax「13」レベルまで染めるのと、このオーガニックカラー剤のMax「9」レベルまで染めるのなら、13レベルまで染めた方がダメージがあります。
でもこれは「オーガニックか、そうじゃないか」の違いによるダメージではなくて、どのレベルまで脱色したかによるダメージですので、オーガニックカラー剤だからダメージが少ないわけでもないです。
この点からもオーガニックカラー剤だから安全だとは言えないと思います。
カラーアレルギーの方にオーガニックカラーはおすすめ??
もしかしたら、オーガニックカラーに興味がある人の中には、「普通のカラー剤だとカラーアレルギーでかぶれ・かゆみ・炎症が起きてしまうけど、オーガニックカラーなら大丈夫なの??」っということで、この記事を読んでいる方もいるかもしれませんね。
先に結論を書くと、普通のカラー剤でアレルギーが起きる人なら、オーガニックカラーでもアレルギーは発症する可能性がかなり高いです。
※カラーアレルギーの多くの原因は人工色素「ジアミン」の影響です。ですのでノンジアミンカラー剤だとカラーアレルギーの方でも安心してカラーができます。(まれにジアミン以外でアレルギー症状が起きている方もいますので必ず染める前にパッチテストはしてください)
⇒「カラーアレルギーにおすすめのノンジアミンヘアカラーとは?」
※オーガニックカラーで且「ノンジアミン」の場合もあります。その場合は問題ありません。が、必ずパッチテストはしてもらってくださいね。
オーガニックカラーが生まれた背景
特に今は、消費者の一部がオーガニック信仰・無添加信仰を叫ぶもんですから、
ネット社会の今の時代、問題ない多くの合成成分も、合成って言うだけで無駄に叩かれるんですよ。
そして売れなくなる・・・(>_<)
どこのメーカーだって商売ですからね。売らないといけないんです。
そうしたら、オーガニック・無添加信仰の方たちに合わせるしかないんですよね。
だって、たまたまこのブログを読んで頂いた方には、理解頂けていると思いますが、ネットの世界では「問題ないですよ。」「大丈夫なんですよ。」なんて声よりも、
「アレって悪いらしいよ。」って話の方が、例えデマだとしても拡散してしまう世界ですからね。しかもすごい勢いで(・_・;)
合成成分って敵にされやすいですからね。
「すごい良い成分なんだけど、天然のまま使うと不安定な物質でリスクも付きまとう」から合成して、安定した安全なものに変える。
これっていけないことなんですかね。
「シリコンの真実をまとめました!!(おすすめノンシリコンシャンプーランキング付き)」
「無添加のウソ暴きます!これを読めば無添加がわかる!おすすめシャンプーランキング付き」
だからメーカーの人を僕は一概に否定できない。
そして美容師もわかっててオーガニックカラー剤を使うならいいと思うんですよ。
だって別に他のカラー剤よりも劣っているんじゃなくて、同じだけなんですから。
やっぱり商売の為に
「うちのカラー剤はオーガニックカラー剤ですよ」
って書いたっていいじゃないですか?
ただ、「オーガニックカラー剤だから安心です。傷みません」
って書くのは僕はイヤですね。
だって 嘘 だから。
まぁそう言ってるお店は勉強不足?
或いは知っててそのようにアナウンスしてるサロンもありますけどね。
まぁ、うちもオーガニックカラー剤を使用していた時は、「オーガニックカラー剤を使用しています」と宣伝していましたし・・・。
でも、常連のお客さんには「実は意味ないんですけどねぇ。一応新規のお客様用のイメージ戦略です(笑)」って言っちゃってました。
もちろん、その変わり色んなアイテムを駆使して傷ませないようにカラーしていることもお伝えしていましたけどね♪
⇒「美容室の前処理トリートメントってした方がいいの?おすすめ?」
ということでオーガニックカラーそのものには期待しないでくださいm(_ _)m
あくまで傷ませないかどうかは、美容師の腕と、カラー剤周りのアイテムをいかにうまく使えるかにかかっていますので。
⇒「美容院ジプシー」記事一覧(ジプシー記事一覧内の「施術」をご確認ください)
ですので、
「オーガニックカラーにするとプラス○○円なんですがいかがですか?」
って聞かれたら断ってもいいかなー。
★そんなものにお金を使うなら処理剤にお金を使った方が良いですよ。
⇒「美容室の前処理トリートメントってした方がいいの?おすすめ?」
★あるいは浮いたお金で「良いシャンプー」を使用してください。オーガニックカラー剤を毎回するよりも良いシャンプーを毎日使用していた方がダメージレベルに大きな差が出てくると思いますよ。
⇒「おすすめシャンプー&各シャンプー解析」一覧
●同じくカラー剤のお話。こちらも一緒にご確認ください
→「ハーブカラー/香草カラーとは」
★⇒「美容院ですすめられたら断るメニュー・やるべきメニューは?」
★ヘアカラー用シャンプーについてはこちらから
⇒「ヘアカラーの褪色/色落ち防止におすすめのシャンプーは?」
◆衝撃!!オーガニック化粧品のパイオニア的存在「ジョンマスターオーガニック」が不正表示問題でやらかしてしまいました(>_<)
⇒「ジョンマスターオーガニックの誤表記の具体例」