よくよくよくよく美容院への不満で聞くのが、美容院での施術中に待たされることです。
特に来店して、席に通されて、シャンプーして、いざカット!!
ってタイミングで髪の毛が濡れたまますごーく待たされた<`ヘ´>
っていう不満の話はいーーーっぱい聞きます・・・。
これ、実は罠だって知ってました??
待たせる理由はサロンそれぞれ
各サロンによってお待たせする事情はそれぞれあると思います。
例えば最近多いのは、超激戦区で安売り戦争が始まって薄利多売になっていき、多くのお客さんを施術する必要があるので掛け持ちでやらないとそもそも経営が成り立たない(´・ω・`)ということもあります。
こーいう安売りサロンの場合は、「待たされてもいいから安くやってほしい」という割り切った考えの人が行くサロンです。
という感じで待つ理由はいろいろあると思いますが、その根本にとっても根深い問題があると思うんですよね・・・。
髪の毛を人質にとる美容室
僕はお待たせするのが「超々イヤ」で、店長になったときに取り組んだ一つが絶対にお待たせしないという意識でお店をシステマチックに回すことでした。
あっ!別にいい人ぶっているわけではありません(笑)
単純に待たされてイライラしている人を担当するのって相当なストレスがかかります。ですので、自己防衛的にもお待たせせずお互いに気持ちよく施術できればお互いにとってwinwinだからです(^^♪
で、「お待たせしない店作りをしよう」と思ったきっかけなんですが、僕が新人の頃に働いていたお店はメチャクチャ繁盛店ではあったのですが、メチャクチャお待たせするお店でもあったんですよね。
(地域で一番高い価格帯の値段を取っておきながら超々待たせていたんですよ|д゚))
で、その待たせ方というのが、「まさに、予約時間になったらお通しして、髪の毛を濡らして、そのまま放置・・・」
恐らく1時間以上待たされている人もいました(´・ω・`)
しかももともと1時間以上待つってわかっていて、それを告げずに髪の毛を濡らして待たせるんですよ(>_<)
新人の頃って、当然まだ一般のお客さん側と同じ目線で見てますよね。
なので、ある日そんな消費者目線で、先輩スタイリストさんに聞いたんです。
「なんで、明らかにまだ施術ができないとわかっているのに、予約時間になったからって髪の毛を濡らしちゃうんですか?お客さんに事情を説明してそのままお待ちいただいたり、1時間以上待ちそうならお客さんもいったん外出できたりと選択できていいんじゃないですか???」
みたいなことを・・・。
この時の回答がある意味、その後の僕の美容師としての考え方にかなりの影響を与えたというか・・・。
それはこんなものでした↓↓
「あれは髪の毛を人質にとって帰れないようにしているんだよ。そのまま待合で待たせちゃうと「やっぱりいいです」って帰られちゃうかもしれないでしょ。でもすぐに通して髪の毛を濡らしちゃえば、どんなに待たされても、なかなか勇気のある人じゃないと「もういいです!!帰ります!!」って言えないでしょ??昔の美容師がよくやってた手法だよ。でもボスの言うことは絶対だから気にしてたらやってらんないよ。」
衝撃ですよね・・・( ゚Д゚)
僕の店舗は社長と一緒だったんですが、この社長がその当時52、3歳くらい?(18年ほど前の話です)
このくらいの年代の方が若かりしバリバリの時はそんな感じだったみたいです(;^ω^)
※社長が現役バリバリ当時の東京での話ですので、ほかの地域でもそうかはわかりかねますが、それに近い考え方はあったのではないですかね。
これを美容師さんが読むと、お待たせして施術することが多いサロンの美容師さんでも、「人質みたいな考え方でお待たせしているわけじゃない。心では申し訳なく思っているんだ!!」と憤慨する方も多いと思います。
すいません<m(__)m>
でも、結果として、シャンプーして髪の毛を濡らしたまま施術を始めずにずーっとお待たせするのって、「人質に取っているのと同じこと」ですよね。
良かれと思う、思わないにかかわらず。
一緒なんですよ。結局お待たせしているんなら。
※予約をすると予約料金が発生するサロンも昔ありましたが(今あるかはわかりませんが)、そのサロンなんて予約時間を「決まった時間オーバー」すると予約料金をいただかないことになっていたので、とりあえず予約時間になったら髪の毛濡らしちゃう。セット面でお待たせしている分には「決まった時間内にお通しできた」ということで、予約料金をいただく。
そんなメチャクチャなサロンもありました(笑)
まあちょっと知っているサロンなんですけど・・・(;^ω^)
髪の毛を人質に取っていると自覚していない美容師問題
そして根深い問題というのは、「髪の毛を人質に取っていると自覚していない」というのが問題なんだと思います。
これは、美容師のDNAに刷り込まれてしまっているのではないかと思うんですよね。
多くの場合、新人で入店した時は、その待たせ方に「???」って思いませんでしたか??
でも、そのやり方に慣れてくると、自然とそんなことをしている自分がいたりしませんか?(心の中では申し訳ないなと思っていても)
そして、また新人が入ってきて、はじめは「???」と思った手法なのに、だんだんとそれに慣れてく・・・。
むしろ新人の子がそんな疑問を抱いたら「これがうちのやり方だから!!」と言ってしまったり・・・。
これが代々受け継がれてきているから、伝承の由来「人質にとる」は忘れ去られ、でもシステムとして人質システムが今でも残っている・・・。
みたいな。
「上記の話は私には当てはまらない!!」と思っている「人質に取っている自覚がない美容師さん」でも、髪の毛を先に濡らして待たせちゃえば、そのまま待合でお待ちいただくよりはお客さんが「やっぱり帰ります!!」と言いづらいのは想像つきますよね?
ってことは「自覚なく人質に取っているんですよ!!」
だから根深い問題というか、まあ美容業界の悪しき習慣ですよね。
※入店後すぐ濡らしてからお待たせするのと、施術の途中にお待たせしてしまうのではちょっと理由は違ってくると思いますので、今回の場合はあくまでも「入店後すぐに濡らしてお待たせする場合」の話です<m(__)m>
文句を言うのはぜひ店長へ<m(__)m>
もちろんアシスタントさんのフォローをさせていただければ、「お待たせさせたくない」とアシスタントが思っても、上の人に「濡らして!!」と言われれば断れないですからね(^^;)
ですので、なるべくアシスタントに文句は言わないであげてください<m(__)m>
で、場合によってはスタイリストだって方針でそうせざる得ないだけってことも結構ありますので、、、。
文句言うなら店長やオーナーにしてくださいね<m(__)m>
だって店長やオーナーがそういう方針じゃなければ絶対に改善できる問題ですので(一分も待たせないのは無理にしても・・・。)
ただ、アシスタントさんも新人の頃に思った「???」という気持ちは絶対に忘れずに”あなた”が店長になったときにその悪しき習慣からおさらばできるようにしてくださいね<m(__)m>
僕は、先輩スタイリストからこの話を聞いて以来「ノートをつけるようにしました。(ホントです)」
美容師慣れしてくると、ほぼ消費者目線だった新人の頃のいろいろな「???」を忘れちゃうんだなぁ・・・と思ったので、もともと独立するつもりだった僕は、自分のお店を持つときに消費者目線を忘れないようにと「ノート」に疑問点を書くようにしていました。
もしよかったら「まだ1,2年目の美容師さん」、ノートに日々の疑問を書いてみてくださいね<m(__)m>
それは絶対将来”あなた”の財産になると思いますよ♪
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