ドライヤーに関しては過去記事も参考にして下さい。
⇒「ドライヤーは使わず自然乾燥の方が髪に良い?」
⇒「ドライヤーで髪が傷む理由」
⇒「マイナスイオンドライヤーに効果はある?」
過去の記事をお読みいただくと、
ドライヤーで髪を傷めないためにはどうしたらいいか。
がわかってくると思うのですが、一旦まとめますと
- ドライヤーは半乾き(80%ドライ)も過乾燥(110%ドライ)もダメで100%乾燥がベスト
- 毛髪に高温のドライヤーを近づけたり、同じ箇所にずっと当てていると重度の熱ダメージを受けてしまうので危険
- マイナスイオンドライヤーは、マイナスイオンとしての効果は怪しいが(◎_◎;)実際しっとりとツヤは出るので使用したほうがベター
ということになります。
で、以前これらを解消するために作られたドライヤーを紹介したことがありました。
⇒「「PON」で紹介/美容師おすすめクレイツイオン首振りドライヤー」
これの場合は、ドライヤーが自動で首ふりをするので、美容院で美容師が乾かしているときのようにドライヤーを振って熱を分散して熱ダメージから守りながら乾かさなくても、「勝手に首を振ってくれるから楽できる!!」というものでした。
(もちろん元々ドライヤーを振って使用されている方には必要のない機能なのですが・・・。)
で、今回記事にしているのは、低温トリートメントドライヤーというものです。
簡単に言えば通常120℃程の温度まで上昇する一般的なドライヤーに比べて60℃までしか温度が上がらないので「熱ダメージをかなり軽減しながら乾かせる」というドライヤーです。
で、「風量はしっかりあるのでドライにかかる時間は通常のドライヤーよりも短い」とメーカー説明では書いてありますね。
で、マイナスイオンが出ます・・・。
(前回記事で説明しているように、マイナスイオンという存在自体はかなりきな臭いものなわけですが(。-_-。)⇒「マイナスイオンドライヤーに効果はある?」)
この通りであれば、
まさにドライヤーによるダメージのほとんどを解消することができるわけですね♪
で、僕はこのドライヤー(たぶん正確には前身タイプ)を何年か前にお試しでレンタルして1週間ほど使用したことがありますので、その辺のことも踏まえてご説明しますね。
低温マイナスイオンドライヤーのレビュー
まずはざっくり感想的には、「一般の方にはかなり良い」と感じました。
確かに仕上がりは「しっとり」というか「さらさら」というか、とにかくいい感触の仕上がりになります。
マイナスイオンの記事でも書きましたが、実際はマイナスイオンの効果ではないのでしょうが、その代わりに出ているオゾンか何か?のおかげで間違いなくしっとりとした仕上がりになります。
そして低温ですので、確かに一般家庭で使う場合にはいいのでしょう。
高温のドライヤー(通用のドライヤー)をうまくコントロールできない場合に熱ダメージを負ってしまいますからね(>_<)
正直美容師の立場から言えば、高熱のドライヤー(普通のドライヤー)でもうまく熱を分散して乾かすことができますので、わざわざ低温のドライヤーにこだわる必要はない。
と感じています。
でも、一般の方がご自分で乾かす場合には、うまく熱を分散できずに熱ダメージを負っている方も多いですので、そういう人にはかなり手助けになるかなと思います。
熱ダメージは来店されて一目、目視すればすぐわかります。
結構こだわってドライヤーで仕上げている方などで多く起きるダメージですね。
ですので、
低温というのはこのドライヤーをおすすめする一番の理由になります。
(以前の記事でずっとクールモードで乾かすのが一番ドライヤーのダメージから守れる。しかし恐ろしいくらい乾くのに時間がかかる(>_<)という話をしましたが、そのクールモードに近づけながら乾かす時間も長くならないように作られたドライヤーという感じですね⇒「ドライヤーで髪が傷む理由」)
で、一つ注意していただきたいのは、低温といっても60℃ですからね。
かなり熱いですよ(>_<)
50℃のお湯に手を突っ込んだら結構熱いじゃないですか?
熱めの温泉とか、手を入れただけで「熱っ!!」って感じるものもあると思いますが、あれでも60℃より低いですよね。
ですので、低温と書いてありますが涼し気な風ではないですからね。
一応このドライヤーは低温と書かれていますが、それは今までのドライヤーに比べたら半分くらいの温度というだけで十分熱い温度でもあるということはご理解しておいて下さいね。
ちなみに、デジパーのロッドの温度は60℃までという決まりがあります。(美容院によってはそれよりもかなり高い温度で使用しているサロンもありますが・・・ウェーブがくっきりや時短のメリットがあります)
これって、60℃というのは一つの熱ダメージにおける境界線だからなんだと思います。
ですので、低温ドライヤーも60度までの温度しか出ないようにしてあるというのは、非常に重要で価値のあることなんですよね。
ですので繰り返しますが、
「低温である。」=「60℃までである。」
というのは、このドライヤーをおすすめする一番の理由です。
低温トリートメントドライヤーのトリートメント効果とは?
トリートメントとは何のことかと調べると、マイナスイオンでサラサラしっとりになることをトリートメントと言っているみたいです。
マイナスイオン効果=トリートメント効果
ということですね。
「僕のイメージでは修復されるもの」という感覚がありますが、そういう意味ではこのドライヤーで修復されるわけではありません。
でも、どのような影響があればトリートメントと読んでいいのかの決まりがあるわけではありませんので、マイナスイオン効果をトリートメントと呼んでも間違ってはいないわけです。
この辺は各社、宣伝文句・商品名を頭を使って考えるところですので、その結果として今時安いドライヤーでも名乗っているマイナスイオンというワードではなく、それをトリートメントと呼び直すことで他社との差別化を図ったんですかね??
※このような言葉遊び(笑)は、僕がお勧めしているシャンプーたちでも結構どこでもやることですので「だから良い悪い」ということではありませんので悪しからず<m(__)m>
⇒「シャンプーの真実/見分け方」
⇒「おすすめシャンプー解析」
※マイナスイオン効果と書いていますが、以前の記事でも書いているようにマイナスイオンという言葉には議論の余地がありますが、この場では単純にマイナスイオンの効果と書かせていただいています。
低温トリートメントドライヤーがおすすめな本当の理由
僕はこのドライヤーをトリートメント効果があるからおすすめです。なんて言う気はサラサラありません。
マイナスイオンに関しても確かに効果は感じますが、おまけと言っちゃあおまけの効果です。
(それはどのマイナスイオンドライヤーでも同じことですが)
じゃあなんでおすすめなの?と言われれば低温だからです。
で、その割に普通に乾いてくれるからです。
ドライヤーもシャンプーと考え方は似ていて、ドライヤーもシャンプーもすればするだけ、毛髪にダメージを負います|д゚)
※ドライヤーの場合は、ドライヤーをせず自然乾燥で乾かすのもダメージを負うのでお勧めではありません。
ですので、シャンプー記事の時によく話になりますが、シャンプーは洗浄成分が一番大事。なぜなら毛髪は一度ダメージをしてしまうと基本的には元に戻ることはない。ですので、いかに傷ませずに洗えるかが大事。
で、洗浄力が粗悪だとその激しい洗浄力が汚れだけでなくキューティクルをはがしたり、毛髪内部の必要な成分まで奪っていってしまうのが問題なわけです。
→「市販シャンプーと美容院シャンプーの違いを美容師が徹底解説!」
これとドライヤーの何が似ているかというと、同じように熱ダメージは一度負ってしまえば元に戻ることはないんです。
むしろシャンプーでのダメージよりも断然たちが悪いです(>_<)
熱ダメージによるパサつきは何かで誤魔化すことしかできません。
ですので、いかに傷ませずに日々ドライヤーをしていただけるかが非常に重要。
ですので、
- 低温である=熱ダメージを負いづらい
- その割に乾かす時間にもストレスがない。
ということが、このドライヤーを僕がお勧めする最大であり唯一の理由です。
だって、マイナスイオンでしっとりサラサラになったって、それってその日一日だけの話ですよね?
別にマイナスイオンのおかげで毛髪が修復するわけではないのですから。
ですので、まずはダメージを負わせないこと。これに神経を集中させましょうね。
そうなるとドライヤーでのダメージの原因である「熱」が低いものを使用するというのは最大のメリットになります。
※公式ホームページを確認する⇒低温トリートメントドライヤー
で、その乾燥時間の話についてちょっと詳しく書きますね↓
低温トリートメントドライヤーでの乾燥時間は?
メーカーの説明を読んでいると通常のドライヤーよりも早く乾くみたいです。
僕も試したことあるといいましたが、どうだったかな・・・。
そんなに早く乾いた記憶はないです。
でも、温度が低いのに普通に乾いたので
「すごいっすねぇ(*’▽’)」
っと材料屋さんと話した記憶はあります。
ですので、あんまり意識していませんでしたが、少なくとも美容院で通常使用するドライヤーと遜色なく普通に乾いた記憶はあります。
ですので、乾き的にも問題なく使用できると思います。
低温トリートメントドライヤーの重みは??
あと、問題は重み・重量ですよね。
以前も書きましたが
参考までに僕が美容院で使用しているノビィドライヤーは重量が860gですので|д゚)
美容院で座っているお客さんに立ってる美容師がドライヤー使うならこの重みでもいいんですけど、自分で乾かす場合は、手を頭の上までもっていって乾かすことになるので結構負担になるのではないですかね。
だから、おすすめはしないです。
で、例えばこの僕の扱っているnobbyというブランドは、美容院ではおそらく一番多く使われているドライヤーだと思います。
それに対して低温トリートメントドライヤーは580gです。
ですので、業務用ドライヤーと比べると軽いタイプの商品です。
が、ナノケアなどの市販の良いドライヤーと比較するとちょっと重めです。
まあ重みが気になる方は、今ご自分で使用中のドライヤーのスペックをネットで調べればすぐわかると思いますので重量を調べて比べてみるといいと思います。
(もし自分で測りで調べるときは、この重量はコードもすべて乗っけた状態の重量ですのでお間違えの無いようにしてくださいね。)
重みも問題ない、或いは、そもそも気にしていないということであれば。
そしてさらに今現在ドライヤーお探し中なのであれば、ご家庭で使用するならこちらのドライヤーは僕の中では一番おすすめのドライヤーです。
※ちなみに僕は、ドライヤーの耐年数と重みはイコールの関係になっているような気もしますので 、長く使うのであれば少し重い物の方が”もち”が良い様な気がしています(完全に「個人の感想」ってやつですが(^_^.))
まあ何度も繰り返しますが、おすすめの理由は低温なのに普通に乾く。
もうこれに尽きます。
あっ最後になりますが、ドライヤー使用時のダメージには「熱」以外にもう一つ「毛髪同士の摩擦」があります。
こちらのドライヤーにしても
- 風量を上げる
- 熱をうまく分散させる
という方法で「乾かす時間」を短くしていますが、風量が上がるということは「毛髪同士が擦れやすい|д゚)」という新たなダメージの種ができてしまうということはあるんです・・・。
まあこれは若干上げ足取りです(;^ω^)
でも、それほど大きなダメージ要因ではないと思いますが懸念があることは確かです。
・・・
「だったらそこも取り除いちゃいましょう!!」というのがアウトバストリートメントの役割の一つなわけですね。
個人的にはアウトバストリートメントは修復よりも防御というイメージが強いです。
ドライヤーの熱や摩擦からの防御や、日中の生活の中でのいろんな外的要因(紫外線や強風)からの防御、という感じで。
もちろんその上でさらに毛髪補修成分などが配合されていればパーフェクトなわけですが。
ということでアウトバストリートメントについても後日記事にしていきますね!!
ちなみに僕の今までの記事の中でアウトバスとしておすすめなのは「ハーバニエンスコンディショナーです。
コンディショナーがアウトバスとしても利用出来ますが、かなり優れていると思います。
で、今後紹介予定の、当店でも使用しているアウトバストリートメントだと「リシリッチ 利尻ヘアクリーム」もかなりおすすめです。記事にするまでもう少しお待ちください<m(__)m>
◆更新しました
⇒「美容院で使用中の洗い流さない(アウトバス)トリートメント一覧」
⇒「リシリッチ利尻ヘアクリームを美容師が解析すると」
長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます<m(__)m>
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