まずは前回の記事「パーマ理論の擬人化法」をお読みください
⇒「パーマがかかる仕組み」
今回は擬人化法をベースにしてパーマがかからない・かかりにくい理由を解説していきます。
繰り返しますが、続きになりますので前回の記事からお読みくださいね<m(__)m>
パーマやカラー剤によってまずはキューティクルが開いて、薬剤が毛髪内部に浸透していくわけですが↓↓
キューティクルや「たんぱく質君」たちの表面にはノリが付いていてお互いくっつきあっているという話をしましたが、薬剤が流れ込むことでノリの粘着力も流されていきます。
そうするとキューティクルに粘着力がないので、洗浄力が強いシャンプーで洗うだけでキューティクルが上記画像のように開きやすくなります。。
しかも、「たんぱく質君」達の表面のノリも流されていますのでくっつきあう力も弱くなっています。そうするとキューティクルが開くと、たんぱく質君達は外に押し出されて行ってしまいます↓↓
パーマやカラーの繰り返しや紫外線の影響などいろいろな毛髪ダメージのリスクと言うのは、基本的には上記のようにキューティクルが傷んで(開いて)そこからたんぱく質君が流れ落ちていくからです。
そうやって、どんどん「たんぱく質君」が流れていってこんな状態になったとします↓↓
健康毛の時は1列に10人がぎゅうぎゅうに並んでいたのに、ダメージを負うことで3人以外はすべて流出してしまいました。
この状態でパーマをかけてみましょう!!今回の場合、1剤で3人とも腰砕け状態になったとします↓↓
いかがですか?健康毛の時はキューティクルにノリもついているし、毛髪内部もぎゅうぎゅうだったので、たんぱく質君の腰砕け状態に合わせてキューティクルも曲がってウェーブが形成されていましたよね↓↓
でも、今回の場合は中もスカスカだし、キューティクルの粘着力もなくなっているので、中の3人のたんぱく質君が曲がったとしても、毛髪表面上は何も起きていない・・・つまりまっすぐなまま・・・。
美容室で「○○さんの髪はダメージが結構あるのでパーマがかからないかもしれません」と言われたことがある人もいると思います。
これはパーマ液が作用する部分である「たんぱく質君」が流出してほとんどいないので、「このままかけても意味がないですよ」と言うことです。
※ちなみに健康毛なのにそもそもかかりづらいという方々がいらっしゃいますが(猫毛・細毛の方など)、これは「たんぱく質君がもともと少ないから」と考えられています。
いかがですか?
パーマがダメージによりかかりにくくなるということがどういうことがお分かりいただけたでしょうか?
そしてついでに、僕がシャンプーで洗浄力にこだわる理由もなんとなくわかって頂けたような気がします<m(__)m>
⇒●「シャンプーを評価するときに考慮していること」
★次回は、「じゃあダメージのある毛髪にはもうパーマはかけられないの?」と言うことについて解説していきます。
⇒「ダメージ毛にパーマをかける。失敗されたいなための処理剤とは!?」
★こちらの記事も一緒にお読みください
⇒「美容室の前処理トリートメントってした方がいいの?おすすめ?」
⇒「美容院で前処理剤と施術後のトリートメントどっちが大事?」
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