最近はアウトバストリートメントについていろいろ書いていますが、前回の記事「おすすめのアウトバストリートメントの種類とは?」で書いているように、個人的な好みは「クリームタイプ」なわけですが、これには僕の偏見?というのもあります(;^ω^)
で、なぜオイルタイプよりクリームタイプが好みなのかについて、美容師としての過去を振り返りながらご説明してみたいと思います。
※何度も言いますが僕の好み?偏見??に満ちた話ですので、ご了承ください<m(__)m>
※美容師としての過去を振り返りながらの話ですが、僕の周辺の美容師事情の話ですので、美容業界全体の流れかどうかはわかりませんので悪しからず<m(__)m>
まずは20年弱前に遡るのですが、その当時って結構「100%天然オイルで作りました。」みたいな売り文句のアウトバスオイルって結構多かったんですよね。
当然、この当時はオーガニックを”ウリ”にしている商品は記憶にないですが、今だったら「オーガニックオイル配合」とかって宣伝文句になりそうなアウトバスオイルがいろいろ出ていたんですよね。
で、大概このアウトバスオイルって、付ける量を間違えると「ベタベタの仕上がりになっちゃう」ってことが結構あったんです。
だって、油ですからね。
調理中に油が手につくとかなりベタつくと思いますが、あんな感じのものを髪につけるわけですからね。
ですのでこの当時お客さんでも、
「オイルタイプって上手くいくとすごいまとまるし・ツヤも出るから良いんだけど、つける量を間違えるとベタベタになっちゃうときもあるから難しくて嫌いなのよね」
って意見がホント多かったんです。
ちなみに、それでも天然等のワードにこだわりがある美容師さんたちは果敢に100%オイルなるものを使用していましたが、僕的には、100%オイル系を使用して、間違えてベタついちゃった時に、もう一度シャンプー台で洗い直しになるのが嫌でミルクタイプをメインにして扱っていたんですよね。
そもそも「天然だから良い」って考え自体が間違いだと僕は思っていますので。
で、それから月日が経ち、ある時期から「オイルなのにベタつかないけど、まとまり・ツヤが出る」という、一見素晴らしい商品たちがどんどん台頭してきてアウトバストリートメントの主流はオイルタイプになっていった。
という感覚を持っています。
で、この時に台頭してきたオイルトリートメントの代表格こそがロレアルのケラスターゼですね。
ですが結局、「オイルなのにベタつかず、しっとりサラサラにまとまる♪」という素晴らしい効果はシリコンがベースで作られたオイルだったんです。
⇒「ケラスターゼはおすすめ?美容師の考察」
⇒「美容師おすすめ?ケラスターゼオイル NU ソワン オレオ リラックス」
⇒「ケラスターゼの最高峰オイル「ユイルスブリム」はおすすめ?」
シリコンは各業界でいろいろな形になって存在していますが(ゴムやコンタクトレンズの素材等)、美容業界でシリコン(正確にはシリコーンですが)と言ったら人工の油のことです。
ですので、今まで天然オイルだったためにつける量を間違えるとべた付くなどのデメリットがあったのが、シリコンという人工オイルの素晴らしい性質によってべた付くことなく毛髪にツヤとまとまりを与えることが可能になったんです!!
ただ、シリコンが主成分のオイルはやはりどうしてもシャンプーでしっかり×2落としてあげないと残留してしまいます(>_<)
※基本的にシリコンは、非常に安定した、非常に安全な成分で、頭皮を塞いではげること等もありません。これは中小メーカーのネガティブキャンペーンにより歪められた情報です。
ただ、毎日シリコンを取り切れずに、さらに次の日にその上にシリコンがさらに積み重なっていく(ビルドアップ)ということが起きると、長い目で見て「最近べた付く」「頭皮がベタベタしているような・・・。」といった弊害が出てくることがあります。
(これはシリコンに限らず天然オイル成分でもしっかり取れ切らずビルドアップしていけばシリコンほどじゃないにせよ同じことが起きると思います。&ミストタイプでもクリームタイプでもシリコンなどが配合されていればオイルタイプほどじゃないにせよベタつきが出ることもあります)
実際にシリコンが主成分のオイルを付けた後は、手を洗っても全然泡立たないんですよね。全然取れないんです(>_<)。
※ベタベタとは違う症状で、シリコンがビルドアップされすぎることで毛髪が硬くなったり、パサついたりという症状が出ることもあります。
と、デメリットもあるのですが、これは消費者には感じづらいデメリットですよね。だって毛髪が日に日にベタついてきたときに、アウトバストリートメントが原因だと疑うことは少ないですので。
逆に消費者の方的には、「オイルなのにベタつかずにしっとりまとまりつやが出る。」とメリットしか感じないですよね。
だからこそケラスターゼなどのシリコンオイルは爆発的に流行ったんだと思います。
ケラスターゼはそれにプラスして、宣伝が非常にうまいですからね。
と、そんな感じで最近までずーーっとロレアルを代表とするシリコンが主成分のオイルがアウトバストリートメントの主流だったと思います。
で、それが近年オーガニックオイルブーム・アロマブームなどの影響で昔によく見かけたような天然オイルのアウトバストリートメントも増えてきました。
それ自体は別にどちらでもいいんですけど、結局ベタつきやすくコントロールしずらい天然オイルの時代がまた来たわけです。
(時代が来たってほどではないかもしれませんが(>_<))
ただ、今回はオーガニックオイル・アロマオイル・精油みたいな呼称で、昔より”より良い感じ”に販促されていて、そのせいなのかわからないのですが、オーガニックオイルでベタベタになっていても「オイル付けてるんだから当たり前でしょ!!」って考え方に世の中の人が変わったんですかね(^-^;
(少なくとも僕のお客さんではそういう方がチラホラいます)
昔ってこのベタツキを嫌った人っていっぱいいたんだけどなぁ・・・と。
僕の目から見ると「数日間頭洗っていないんじゃないの??」って思っちゃうようなベタつきなのに、平気な顔して歩いているんですよね・・・。
「私アロマオイル付けてますんで♪」って背筋正して言われそうな感じで(笑)
でも僕的には、シリコンのオカルトチックな「デマ」を信じて、ノンシリコンのオーガニックオイルをつけているとして、結果としてそんなにベタベタになっちゃっていたら、シリコンのオカルトチックな「デマ」である「薄毛の原因」とか、
むしろ
「今現在の”あなた”の方がそのリスクあるんじゃない?そんなにベタベタじゃあ・・・。」
なんて思っちゃうんですけどね(◎_◎;)
ということで、最近はまた昔のように天然オイルがブームになっていますが、それほどのメリットは感じられずベタつきやすくコントロールしずらいもの・・・。
というのが僕の認識なんです。
ですので、うまく塗布量がはまれば、すごい収まりがよくていい感じになると思いますが、一度塗布量を間違えればベタベタになり、朝の忙しい時間にもう一度髪の毛を洗わないとそのべたつきは取れない(>_<)
という状態になっちゃうんです。
で、そういう注意事項があったり、さらに先ほども書いたようにオイル系は特にしっかり洗い流さないと後々問題が発生します(特にシリコンタイプ)、
その辺のことも踏まえると、僕は「クリームタイプのノンシリコンで使用感にも成分的にも優れているもの」というのが扱いやすくていいかなあと感じています。
(当然クリームタイプでもシリコン配合のものはあります)
※オイルタイプで、美容院でも使用しているお気に入りの商品がありますのでそちらは別記事で紹介しますね。
⇒「美容院で使用中の洗い流さない(アウトバス)トリートメント一覧」
と、こんな感じで僕がクリームタイプを押している理由をお分かりいただけましたでしょうか?
ただ、クリームタイプでは対応しきれない方々もいますので(重度のパサつきやむしろベタッとした質感にしたい方など)、オイルタイプもおすすめがあれば紹介していきますね<m(__)m>
その際は、べた付きに関しては上記の内容をご理解の上でお使いいただければと思います。
※更新しました”おすすめオイルトリートメントです”
僕がお店で実際にメインで使用しているアウトバストリートメント3種はこちらです。
⇒「美容院で使用中の洗い流さない(アウトバス)トリートメント一覧」
コメント
コメント一覧 (4件)
いつもブログを拝見させていただいています。
最近ホホバオイルやニベアなどをドライヤー前に
使うとサラサラになって良いとよくネットで見かけますが、
ヘアケア商品でもないものを髪につけても良いのでしょうか?
本当に髪を保護できるのかいつも疑問に思っています。
三日月さん
コメントありがとうございます。
何とも言えないところですよね。
問題ないような気もしますが、僕なら使用しません。
メーカー側が顔にも髪にも使用できると謳っているなら使用されてい良いと思いますが、、、何かあった時に自己責任ですからね。
個人的にはホホバオイル100%よりも、ホホバオイルをメインにしつつヘアケア用に加工されているもののふが安全性も質感も良いと思いますし、ニベアはミネラルオイルとシリコーンという2つの鉱物油で毛髪をしっかりとコーティングするのでサラサラになるのかな?と思いますが、相当強洗浄力のシャンプーでしっかりと落とさないと長い目で見るとビルドアップによる質感の低下などトラブルが起きるのでは~と思ってしまいます。つける量にもよると思いますが・・・。
要は高シリコン処方の商品と同じようなデメリットですね。
その分同じようにしっとりサラサラになるメリットもあるかもしれませんが。
ただ、いずれにせよメーカー側が髪用として研究もしていないものを、使用感がいいからという理由だけで利用するのは危険なのでは~と個人的には思いますので、僕は使用しません。
コメントありがとうございました
やはりちゃんとヘアケア用のものを使ったほうがいいですよね!
ありがとうございました。
三日月さん
僕はそう思いますよ。
コメントありがとうございました。