一番よく染まるおすすめの「白髪染めヘアカラートリートメント」はどれか?
ということで、
当美容院では、美容師目線でヘアカラートリートメント10種の比較実験を徹底的に行って、お勧め順に評価してみました!
しかも・・・カラートリートメントで染めた毛束に「シャンプー&ドライ」を繰り返すこと20回。「一番褪色しないヘアカラートリートメントはどれか!?」の検証もしています!
この記事を読んでいただければ、おすすめのヘアカラートリートメントがわかりますよ!
- ヘアカラートリートメントとは?
などの説明も併せてしていきます。
この記事を読めばヘアアラートリートメントのすべてがわかる!!
そんなハウツー記事になるように気合を入れて書きました!!
特に以下↓↓
ウェブ上で、「天然染料で染まるヘアカラートリートメント」の説明をしている「メディア」や「ブログ」をよく見かけます。
美容師として断言しますが「天然色素で染色されるヘアカラートリートメントは存在しません!!」
「無理なんですよ。」
それを知らずに記事にしている人は
- 「美容師なのに知識がない人」
- 「偽物美容師ブロガー」
- 「完全に間違った知識を発信している美容家」
- 「メーカーさんからお金をもらって記事を書いている人」
のいずれかです!
※詳しくは記事内で説明していきますね。
こちらだけ読みたい方は以下クリック
このように(↑)、「ウソ・やらせ・忖度」など一切なしで「ヘアカラートリートメントの本当の姿をご案内いたします」
当然、当美容院での実験も「やらせなし」「忖度なし」のガチ実験です!!
■実験結果から見たい方は以下をクリックしてご確認ください。
ヘアカラートリートメントとは?
- そもそもヘアカラートリートメントって何?
- 聞いたことはあるけど、通常のヘアカラーと何が違うの?
という方もいると思いますので、「そもそもヘアカラートリートメントとは?」というところから話を進めていきます。
もうすでにご存じの方はこの項目は飛ばしちゃってくださいね!
【ヘアカラートリートメントとは】
ヘアカラートリートメントとは、「通常のシャンプー&トリートメント(例えば”いち髪”でも”ラックス”でも何でもいいです)」のトリートメントに染料を配合したものを言います。
ですので、ほぼトリートメントです。
【ヘアカラートリートメントの用途は?】
ヘアカラートリートメントの用途は大きく分けて2つ
- 白髪を染めるため
- 外国人風カラーなどの高明度のファッションカラーの褪色防止のため
です。
今回の記事は「白髪染め」用のヘアカラートリートメント記事です。
【ヘアカラートリートメントの染色方法は?】
ヘアカラートリートメントは既述のようにほぼトリートメントです。
ですので、基本的にはシャンプーの後にいつも付けるトリートメントの代わりに、ヘアカラートリートメントを付けて5分~10分置く。
というのが最も一般的な染色方法です。
ですが、実際は長く時間を置いた方が確実に色が濃く入るので、お風呂に入る前にヘアカラートリートメントを塗布して30分ほど置くという染め方も広くやられています。
今回の実験では、「最も白髪が染まるヘアカラートリートメント」の検証のほか、「どの染色方法が最もよく染まるのか」の実験もしていますのでご確認くださいね。
【ヘアカラートリートメントの染色の仕組みは?どう染まる??】
■出典:マイナチュレカラートリートメント公式サイトより
ヘアカラートリートメントは通常のカラー剤と違い白髪にしか色が入りません。
黒髪は黒のままです。(正確に言えば黒髪にも色が付きますが、見た目上は黒にしか見えません。)
※毛髪表面にコーティングされるイメージです。
例えば、「白髪50%:黒髪50%」の毛束
で、以下の色味にしたい↓↓
通常のカラー剤の場合は以下のように染まります。
黒髪は脱色されてこげ茶、白髪は色が入って薄茶になります。
で、足して割ると希望色ぐらいになる。
これをヘアカラートリートメントで染めると、脱色力がないので黒髪は明るくならず黒髪のまま、白髪にだけ色が入るので、以下のようになります。
このように黒髪はそのままですので、黒髪比率が多い場合はヘアカラートリートメントのブラウンで染めてもほとんど黒髪に見えます。
これくらいの白髪量だと↓↓
白髪は染まっているけどほとんど黒に見えます↓↓
ここまでを踏まえて実際の毛束で見ていただくとさらにわかりやすいです。
【100%白髪毛(左)にヘアカラートリートメントを染めました(右)】
【30%白髪毛(左)にヘアカラートリートメントを染めました(右)】
染めた毛束だけを並べてみます。
【左:100%白髪毛|右:30%白髪毛】
全く同じヘアカラートリートメントで染めても、黒髪は黒のまま白髪にのみ色が入るので、全く仕上がりの明るさの印象が違いますよね!
これがヘアカラートリートメントの染まり方の大きな特徴です!
※ヘナやマニキュアも同じタイプの染まり方です。
【ヘアカラートリートメントのダメージは?】
ヘアカラートリートメントは、ほぼトリートメントですのでダメージを負うリスクはありません。
- トリートメントの中に配合されている人工カラー色素が毛髪に負担をかけることはありません。
- 黒髪を茶色くする力(脱色力)がないので、毛髪に負担をかけることはありません。
つまりダメージの要因になる成分の配合が「0」なのでダメージを負うことはありません。
【ヘアカラートリートメントのトリートメント効果は?】
美容院の有料トリートメントなどのレベルのトリートメントを想像しているのなら、トリートメント効果はありません。
通常のシャンプーの後にするトリートメントと同等レベルです。
【ヘアカラートリートメントの染料は?】
ヘアカラートリートメントに配合される色素は大きく分けて3つあります。
- 塩基性染料
- HC染料
- 天然染料
基本的には塩基性染料・HC染料がメイン染料で、天然染料は「宣伝目的」で配合されているだけで、実際は染色にほぼほぼ関係しない染料です。
■塩基性染料・HC染料とは
塩基性染料・HC染料は人工染料ですが、化粧品登録されている染料で、つまりそれだけ安全性が高くダメージリスクのない染料です。
化粧品登録の染料のため、「化粧品の区分であるトリートメントにこれらを配合しても化粧品の区分のまま販売できます」
■塩基性染料:日本ヘアカラー工業会が定める染毛料用色素自主基準運用規定の基準を満たす安全性資料が工業会へ供託されている色素です。
■天然染料について
天然染料には「ヘナ・インディゴ・クチナシ・ウコン」などがあり、これらが配合されていることを謳っているヘアカラートリートメントがありますが、実際の染色においてほぼほぼ影響を及ぼすことはありません。
つまり宣伝目的で配合されているだけです。
- 「当社のヘアカラートリートメントは塩基性染料・HC染料で染まります」
- 「当社のヘアカラートリートメントは天然染料などで染まります」
天然成分と書かれていた方が印象良いですよね?
天然成分で最もよく染まるヘナでも「ヘナの葉っぱを粉にまで砕いて、それをお湯で溶いて髪の毛に塗布」
そして加温したまま30分以上、自宅で自然放置なら1時間以上置くなどしてようやく薄いオレンジ色に染まるんです。
それなのにヘアカラートリートメントにほんの1%程度配合されている天然色素が、たった5分~10分の間にほんの少しでも染まりに影響を及ぼすわけがありません。
もちろんそれは30分置いても同じでしょう!
1%程度の配合、且つ、5分~10分で染まるような素晴らしい天然色素があったらとっくに美容院で「天然カラー」が普及していることでしょう!!
でも残念ながら現在でも天然カラー剤と言ったら本物は「ヘナ」だけです。
(インディゴも利用されますが、インディゴは毛髪にくっつく性質はなく、ヘナにくっつく性質があります)
「本物は」と言っているのは、美容院のカラー剤でも「香草カラー」と謳いつつ、実際はほぼほぼ塩基性染料・HC染料で染めているカラー剤があるからです。
ということで、トリートメントに1%ほどの配合で「5分~10分で染まる天然染料」があれば最高なんですが、そのようなものは存在しませんので、「天然色素の配合はただの宣伝目的です」
ヘアカラートリートメントと、通常のカラー剤の違いは?
それでは通常のカラー剤と、ヘアカラートリートメントの違いについて書いていきます。
「通常のカラー剤とヘアカラートリートメントの染色の違い・ダメージについて」は先ほど書きましたので、それ以外の違いについても少し確認していきましょう!
人工色素「ジアミン」の有無
通常のカラーにアレルギーを持っている人は、カラー剤に配合される人工色素「ジアミン」が原因の可能性が高いです。
このジアミンが配合されていないのがカラートリートメントです。
ですのでカラートリートメントは通常のカラー剤で重篤なアレルギーを起こしてしまう人におすすめです。(パッチテストは必須です)
褪色・色持ちの違い
ジアミンの話の続きになりますが、「ではなぜ重篤なアレルギーリスクのあるジアミン」をカラー色素で利用しているのでしょうか?
その理由は、ジアミンは毛髪内部に浸透して分子同士が結びついて大きな塊になることで、キューティクルの隙間から出づらくなるので褪色しづらい色素です。
それに対してカラートリートメントで主流の塩基性染料やHC染料は細かい粒子が毛髪表面に吸着して発色するだけなので、非常に褪色しやすいです。
そのため褪色防止のために通常のカラー剤ではメイン色素としてジアミンが配合されていることが多いです。
色水が出る!?
通常のカラー剤では褪色しても、その過程で色のついた水が発生することはありません。
逆にカラートリートメントは特に染色当日などは濡れているときに色のついた水が発生しますので、白いタオルは避けた方が良いですよ。
ついてもすぐに洗えば落ちますが、少し時間が経つと落ちづらくなるようなのでお気を付けください。
カラー剤とヘアカラートリートメントの違い一覧
ヘアカラートリートメント | カラー剤 | |
---|---|---|
染まり方 | 白髪にのみ染まる。黒髪はそのまま | 黒髪は脱色され明るくなり、白髪も染まる |
褪色具合 | 2週間ほどでかなり褪色する | 褪色しづらい |
安全性 | 全て化粧品登録の成分で出来ているので安全性は高い | カラー剤は、白髪の発生的にも、細毛の原因的にも、ダメージ的にも良くはない。 |
ジアミンの有無 | 配合されていない | 配合されている |
ダメージ | 傷まない | 明るくすればそれだけダメージを負う |
ヘアカラートリートメントの特徴まとめ
つまりヘアカラートリートメントは、
■トリートメントの代わりに利用することで白髪をカバーすることが出来る
■毛髪ダメージはない
■褪色が早い
■カラー剤にアレルギーがある人でも染められる可能性が高い(正確にはパッチテストが必要)
ヘアカラートリートメントがおすすめの人
ということでヘアカラートリートメントがおすすめの人は
■美容院でカラーをするのが億劫
■なるべくダメージなく白髪を染めたい
■頭皮への負担もなるべく控えめにしたい
■カラー剤にアレルギーを持っている人
■カラーとカラーの間の伸びてきた白髪を一時的にカバーしたい
などです。
ここまでヘアカラートリートメントについてご理解頂いたところで、今度は実際の染色実験を見ていただきます。
実験したヘアカラートリートメント10種
以下のヘアカラートリートメント10種を実験に利用しました。
製品名 |
---|
マイナチュレカラートリートメント |
レフィーネヘッドスパトリートメントカラー |
髪萌カラートリートメント |
髪萌カラーアップ |
LPLP白髪用ヘアカラートリートメント |
エフキュアヘアカラートリートメント |
POLAグローイングカラーショット |
利尻ヘアカラートリートメント |
ラサーナヘアカラートリートメント |
資生堂プリオールカラートリートメント |
■もともとマイナチュレカラートリートメント以外の9種で実験をしましたが、マイナチュレカラートリートメントが「@cosmeベストコスメアワード2018 上半期新作 ベストヘアカラー 第1位」を受賞したので、新たに付け加えて実験しました。
ですのでマイナチュレカラートリートメントは別画像になっているものがありますがご了承ください。
ヘアカラートリートメント実験内容
実際に試した実験内容はこちら
- 濡れた状態で塗布して10分置いて流す×3回
- 濡れた状態で塗布して30分置く
- 乾いた状態で塗布して30分置く
10種類の内、どのカラートリートメントがよく染まるか+どの染色方法が最もよく染まるかも検証しました。
さらによく染まったヘアカラートリートメント5種を「シャンプー×ドライ」して褪色実験をしました!
それでは実験結果を見ていきましょう!!
過程も確認したい方は、以下記事をご確認ください。
■「ヘアカラートリートメント(白髪染め)のおすすめは?実験口コミレビュー♪1回目」
■「おすすめヘアカラートリートメント実験・口コミレビュー2回目」
■「ヘアカラートリートメント(白髪染め)実験・おすすめ口コミレビュー3回目」
一番よく白髪が染まる染色方法はどれ?
【↑↑マイナチュレカラートリートメントの染色結果より】
一番よく染まる染色方法は、「乾いた毛髪に塗布して30分放置」です。
続いて「濡れた毛髪に10分×3回」です。
この2つはほとんど差がありません。
「濡れた毛髪に塗布30分」でもよく染まっていますが、他2つの染色方法に比べると少し物足りない染まり上りですので、この染色方法は「なし」ですね。
ということで「乾いた毛髪に塗布30分」の染色結果で比較をしていきますね。
各種ヘアカラートリートメントの染色結果を比較!
■左から
- マイナチュレカラートリートメント
- 利尻カラートリートメント
- 髪萌カラーアップ
- ラサーナヘアカラー
- LPLPヘアカラートリートメント
(すべて色味はダークブラウン)
※最終的に厳選した5種の比較になっています。
一番左のマイナチュレカラートリートメントが最もよく染まっています。それに続いて左から2番目の利尻カラートリートメントも遜色なく染まっていますね!
■髪萌カラーアップは「ナチュラルブラウン」
■ラサーナカラーは「オレンジブラウン(画像ではわかりづらいですが)」
■LPLPは「レッドブラウン」
「白髪染めの合間に自宅で簡易的に染める」という目的でヘアカラートリートメントを利用する場合は、白髪染めの色味に合うヘアカラートリートメントを選んでください!
ヘアカラートリートメント褪色実験
上記の良く染まるヘアカラートリートメント5種で褪色実験をしました。
実験方法は、
これを20回繰り返しました!
泡にジャブ付け
1回目、2分も経つとかなり色が落ちています。
【シャンプー&ドライ10回】
(下がオリジナルのドライ30分染色毛束で、上が褪色実験をした毛束です。)
【シャンプー&ドライ20回】
(比較のため左上にプレーンの白髪100%の毛束です。)
■左から
- マイナチュレカラートリートメント
- 利尻カラートリートメント
- 髪萌カラーアップ
- ラサーナヘアカラー
- LPLPヘアカラートリートメント
少しわかりづらいですが、もっとも褪色していないのがマイナチュレです。
続いて利尻カラートリートメントがほぼ同じレベルで褪色しません。
他の3種は20回も「シャンプー&ドライ」をするとかなり薄くなってしまいました。
最もおすすめのヘアカラートリートメントランキング
染色実験&褪色実験を繰り返した結果は
■最もよく染まるヘアカラートリートメントは
- マイナチュレカラートリートメント
- 利尻カラートリートメント
■最も褪色をしないヘアカラートリートメントは
- マイナチュレカラートリートメント
- 利尻カラートリートメント
です。
つまり最もおすすめのヘアカラートリートメントも
- マイナチュレカラートリートメント
- 利尻カラートリートメント
になります。
おすすめヘアカラートリートメント2種
【マイナチュレカラートリートメント】
「利尻カラートリートメント」
各白髪染めの色味に合うヘアカラートリートメントはこれ!!
1月に一度、通常のケミカルカラー剤で白髪染め。で、次の白髪染めまでのつなぎにヘアカラートリートメントの利用を検討している方もいると思います。
染色画像を見ていただいてわかるように、同じダークブラウンでも、実際染めてみると色味は全然違います。
白髪染めの色味がアッシュ系なのに「レッド系のカラートリートメント」を使用してしまうと色味が合わずおかしくなってしまいます。
ですので、ご自分の白髪染めの色味にあったヘアカラートリートメントを利用しましょう!
オールマイティ・大体の色味に合うヘアカラートリートメント
- マイナチュレカラートリートメント
- 利尻カラートリートメント
染色力も強く、色味的にもどのカラー剤とも合わせやすいので迷ったらとりあえず先ほども紹介したおすすめの2種から選べば間違いないです。
オレンジ系白髪染めに合うヘアカラートリートメント
【髪萌カラーアップ】
アッシュ系やマット系の白髪染めとの相性は悪いですが、ナチュラルブラウン~オレンジブラウン系のカラーとの相性はばっちりです!
レッド系の白髪染めに合うヘアカラートリートメント
【LPLPヘアカラートリートメント】
アッシュ・マット系の白髪染めに合うカラートリートメント
【レフィーネヘッドスパトリートメントカラー】
過程も確認したい方は、以下記事をご確認ください。
■「ヘアカラートリートメント(白髪染め)のおすすめは?実験口コミレビュー♪1回目」
■「おすすめヘアカラートリートメント実験・口コミレビュー2回目」
■「ヘアカラートリートメント(白髪染め)実験・おすすめ口コミレビュー3回目」
コメント
コメント一覧 (2件)
昔の記事にコメント失礼します。
現在の状況だと、しばらくは美容院にもいけないのでヘアカラートリートメントを使ってみたいのですが、
これを使うことで、次に美容院へ行ったときにカラーをやりにくいなどはないですか?
昔、行っていた美容院では自宅でカラーやマニキュアをされると思った色が出ないからと嫌がられたので。。
みまさん
コメントいただきありがとうございます。返信が遅くなりましたがまだ検討中でしたら以下の記事をご確認いただければと思います。
⇒カラートリートメント(白髪染め)と美容院の現場の実際
よろしくお願いします。