化粧品が腐らないようにするために
- 合成防腐剤「パラベン・フェノキシエタノール」
- エタノール
- 防腐力がある保湿剤「BG」など、
- 自然派メーカーやオーガニックメーカーがよく利用するプロパンジオール
などなど、各メーカーいろいろなコンセプトで防腐剤を利用しますが、結局何が一番いいのでしょうか?
いろいろな自然派メーカーやオーガニックメーカーの合成防腐剤バッシングによりパラベンなどは忌み嫌われる「危ない防腐剤」とされていますが、それは本当なのでしょうか??
検証していきますね!
防腐の方法
各メーカーのコンセプトによっていろいろな防腐方法があります。
- 旧表示指定成分の合成防腐剤「パラベン」などをメインの防腐剤にしているもの
- パラベンを避けるために、フェノキシエタノールという合成防腐剤を使用する方法
- エタノール+抗酸化・「抗菌力のある各種エキス+各種オイル」の組み合わせで合成防腐剤(パラベンやフェノキシエタノールなど)を使用せずに防腐力を高めるもの
- “ペンチレングリコール”や、“
プロパンジオール”などの植物由来の多価アルコール成分+抗酸化・抗菌力のある各種エキス+各種オイルの組み合わせで合成防腐剤を使用せずに防腐力を高めるもの
等があります。
1は、ごく一般的な市販化粧品から、美容院専売品のものまで幅広く利用されています。
2も、1と同じように幅広く使用されていますが、特に無添加・旧表示指定成分フリーを謳うときに都合のいい防腐剤です。
============
※旧表示指定成分とは
以前は、シャンプーなどの化粧品に全成分を表示することは義務ではありませんでした。(今は全成分表示が義務)その当時、「ごく一部の人に重篤なアレルギー症状が出るので、製品パッケージに必ず”それ”が配合されていることを表示しなくてはいけない義務があった成分があります。」
それらの成分を当時は「表示指定成分」。全成分表示が義務になった今は「旧表示指定成分」と言います。
※詳しくはこちら⇒「旧表示指定成分とは」
============
3,4は自然派化粧品やオーガニック系のメーカーさんが合成防腐剤(パラベンやフェノキシエタノールのこと)を使用せずに、天然の力で防腐力を高めるときの組み合わせです。
最も安全な防腐方法はある?
どれがもっとも安全で、どれが一番危険だと思いますか??
一般的には1,2の合成防腐剤が危険で、3,4の自然派の作り方が安全だと思うのではないでしょうか?
でも、僕はどれでも大差ないと思っています。
上記4つの防腐方法。自分の肌には「どれが合って、どれが合わないか」は人それぞれだと思います。
※そもそもどの方法でも問題なく使用できる人の方がほとんどだということも付け加えておきます。ですのであまり気にする必要はないと思うんですよね。
パラベンやフェノキシエタノールを利用した防腐方法について
例えば、パラベンはもっとも少量でしっかりと防腐力を出せる防腐剤です。しかも国から最大配合量1%未満などしっかりと安全基準も定められています。
つまり、パラベンにアレルギーがないなら心配しないで良いと思います。
(表示指定成分になっているということでいろいろな尾ひれがついてバッシングされていますが・・・。)
で、フェノキシエタノールもパラベンと同じく合成防腐剤なわけですが、表示指定成分を作成した1980年以降に台頭してきた防腐剤ですので、「表示指定成分フリー・無添加」を謳い文句にしながら、防腐力をしっかりと持たせたいときに都合よく利用される防腐剤です。
これも配合量が国で定められていますのでその範囲内であれば基本的に安全です。フェノキシエタノールが合わない人以外は気にしなくていいと思います。
ただ最近は自然派・オーガニック系メーカーの「フェノキシエタノールもパラベンと同じ合成防腐剤で危険だ!!」というようなネガティブキャンペーンにより、悪い成分というイメージを持っている人が一定数いる成分です(>_<)
で、これらの成分(パラベンやフェノキシエタノール)に否定的な自然派・オーガニック系メーカーが利用する防腐方法が、上記3,4の方法の組み合わせです。
もう一度書き出しておきます↓↓
3、エタノール+抗酸化・抗菌力のある各種エキス+各種オイルの組み合わせで防腐力を高めるもの
4、“ペンチレングリコール”や、“プロパンジオール”などの植物由来の多価アルコール成分+抗酸化・抗菌力のある各種エキス+各種オイルの組み合わせで防腐力を高めるもの
実際この方法であれば安全なのでしょうか??
エタノールを使用した防腐方法
エタノールを利用した防腐方法だと、パラベンやフェノキシエタノールのように1%未満の配合で防腐力を高めることはできないので、必然的にエタノール配合量は多くなります。
そうなると、エタノールはアルコールですので、アルコールに敏感な人や乾燥肌の人にとっては刺激になる可能性もあります。
もちろんこれもパラベンなどと同じように一部の人にとって上記のような刺激を感じるだけでそうじゃない人にとっては問題ありません。
============
さらに各種エキスや各種オイルに頼るということは、単純に成分配合数が増えて自分に合わない成分が含まれるリスクも上がりますし、日々蓄積されて”ある日”アレルギー反応を起こす可能性もあります。
当店のお客さんでも、”とあるシャンプー”を1月ほど使用していたら、最初は大丈夫だったのにどんどんかゆみが出始めて、最終的にかなり悪化してしまった人がいました。
その後、パッチテストを病院で受けた結果シャンプーに含まれるオレンジ油と○○油(忘れてしまいました)にアレルギー反応が起きているということでした。
初めは大丈夫だったのに毎日利用することで蓄積されてある日、アレルギー反応を起こしてしまったようです。(花粉症になるときと同じ話です)
そのようなことがありますので、合成防腐剤を使用しないために、多くの天然成分を配合して防腐力を高めるという方法は、アレルギー体質の人にはリスクがあるんですよね。
当店のお客さんがアレルギーを持っていた「オレンジ油」なんてよくよく配合されているオーガニックオイルですよ( ゚Д゚)
敏感肌だから自然派化粧品にしたつもりが、裏目に出る可能性もあるということですね。もちろんパラベンに敏感な人なら、ノンパラベンにすることで肌のピリピリがおさまるという人もいますし・・・。
と、つまり「どちらが万人に良い悪い」ではなくて「人それぞれ合うものは違う。」ということですね。
(これはプロパンジオールなどと各種オイルを組み合わせる方法でも同じことが言えます↓↓)
プロパンジオール・ペンチレングリコールを使用した防腐方法
次はプロパンジオール・ペンチレングリコール等を組み合わせた防腐方法についてです。
これは、合成防腐剤だからということでパラベン・フェノキシエタノールを排除し、さらにエタノールは皮膚刺激になることもあるから、とアルコールフリーも謳いたいときにする組み合わせです。
まあオーガニックメーカーのよくやる手法ですよね。
ただ、プロパンジオールにはちょっとおもしろい?話があります。
海外のオーガニック認証を受けたシャンプーなどで、プロパンジオールを防腐剤代わりにする方法をよく見かけます。
しかし、日本のオーガニック協会では全く別の意見なプロパンジオールをお勧めしていないんです!!
日本のオーガニック協会がプロパンジオールをお勧めしていない理由は以下です。
●プロパンジオールの製造業社が世界に一社しかなく、客観的な安全性の情報がない。
●この会社は、過去に「火薬、ダイナマイトで利益をあげ」、「ウラン、プルトニウムを製造し」、「原爆、原発とも関わっていて」、「農薬、遺伝子組換作物、フロンガスを製造している」という会社で、オーガニックの流れとは真逆の会社である。
●トラブルの報告がないのは安全だからなのか、歴史が浅い(ここ10年)からまだ十分な情報がないだけなのか不明。
等の理由で、プロパンジオールの化粧品への利用を控えた方がいいと言っているんですよね。
⇒「http://joca.jp/element/g09.html」
厳しいと言われている(←枕詞のようによく書かれているのを見かけるので、とりあえず書いてみました)海外オーガニック認証を受けているけど、その中に含まれるプロパンジオールは日本のオーガニック協会では推奨していない。
あなたはどちらを支持しますか?
僕はどっちでもいいです・・・。興味ありません(笑)
興味あるのは僕に合うか合わないか・・・皆さんも結局はそれだけですよね。
まあ、そもそも僕はアレルギーは一つもないので本当に興味がないんですよね。大体どれでも合いますので。
何が言いたいかというと、オーガニックに関わる人らの中でもこれだけ意見は違うんですよ。
で、どれが間違えているかと言えば、僕はどれも間違っていないと思うんですよね。
人によって正解が違うだけです。
============
以前紹介したシャンプーでも似たようなことがあって、オーガニックの世界統一基準と言われているコスモス認証を取ったシャンプーなんですが、このシャンプーには、日本では表示指定成分に指定されていた成分が配合されているんです。
それがダメと言いたいわけじゃなくて、それくらい基準なんて各々の考えで変わってきてしまうものなんですよね。
といっても、日本側のアナウンスの方が日本人の肌にとっては正解に近いと思っていますが。
なので海外のオーガニック認証を取得したかどうかって正直どちらでもいいと思いませんか?
むしろその認証をとるためのコストで、製品の値段が高くなっちゃう気がするし、そもそも海外製の商品だと輸送費などが料金にのしかかってきていますので、コスパは必然的に悪くなってしまうような気がします。
日本人が日本で暮らしているのなら、日本の製品を使うのがベストですよ♪
まとめ
どうですか?
ここまで読んで、どの防腐方法が良さそうですか?
自分に合えばどれでもいいと感じませんでしたか?
そうなんですよね。
だから僕はどれでもいいんです。防腐力さえきちんとあれば。
ですので、「これが合わない。アレルギーがある」とわかっている場合はともかく、今まで特にシャンプーや化粧品でトラブルを起こしたことがない人は、防腐剤に関してそこまで気にする必要はないのかな・・・と思います。
※仮にシャンプーを試した時に、アレルギー反応のような症状が出たとしても、そもそもそれが防腐剤のせいかはわかりません。
仮にAという成分にアレルギーを持っている人が、パラベンとAが配合されているシャンプーでアレルギー症状が出て、パラベンのせいだと思って、パラベンの配合されていないシャンプーに変えたら症状がおさまっても、それはAが配合されていないシャンプーだったから・・・ということもありますので。
ですので、シャンプーでアレルギー反応が出たときは皮膚科で何に反応しているのかを調べてもらうのが良いですよ。
その結果パラベンにアレルギーがあれば、それが配合されていないシャンプーを利用すればいいですもんね♪
※防腐剤の考えについては人それぞれですので、それでも「合成防腐剤は嫌!!」という人もいらっしゃいますよね。
それに関しては全く否定しないです。僕は僕でこれは勝手な意見ですので(^^;)
※オーガニック製品の先駆けメーカー「ジョンマスターオーガニック」がやらかしました( ゚Д゚)
⇒「ジョンマスターオーガニックが自主回収した38品はどれ??」
⇒「ジョンマスターオーガニックの誤表記の具体例」
各種おすすめシャンプーランキング | |
市販込!女性に人気のアミノ酸シャンプーおすすめランキング|成分解析順に評価! |
美容師おすすめ育毛(スカルプ)シャンプーランキング!ハゲたくない人必見!! |
市販込|ノンシリコンシャンプーランキング|アミノ酸系などタイプ別に厳選! |
市販込み|シャンプー・トリートメント共にノンシリコンのおすすめランキング |
【女性】市販込!頭皮のニオイにおすすめシャンプーランキング(実はアミノ酸じゃない!) |
女性用|良い香りでモテる!香り別おすすめシャンプー(市販~サロン専売品まで) |
【女性用】白髪予防シャンプーおすすめランキング!成分・効果面から徹底評価 |
市販込|ヘアカラー・パーマのダメージの違い別おすすめ補修シャンプーランキング |
市販込|無添加シャンプーおすすめランキング|美容師が無添加のウソ暴きます |
ヘアカラーの色落ち(退色・褪色)防止!色持ちにおすすめシャンプーランキング |
オーガニックシャンプーおすすめランキング|誰も言わないオーガニックの真実公開中 |
市販込|薬用(医薬部外品)シャンプーおすすめランキング|薄毛・フケかゆみに効果的? |
アトピー・敏感肌・乾燥肌の肌が弱い人におすすめの低刺激なシャンプーはコレ! |
乾燥で頭皮カサカサ|乾燥によるフケ・かゆみにおすすめのシャンプーランキング |
おすすめクリームシャンプーランキング|解析&口コミ評価順 |
男女兼用|ドラッグストアの市販育毛(スカルプ)シャンプーでおすすめは? |
ラウロイルメチルアラニンNa系おすすめアミノ酸シャンプーランキング |
美容師厳選!芸能人は出演しているCMシャンプーおすすめランキング |
コメント