「美容院の炭酸泉」と「炭酸水」の違いを書く前にまずは、温泉でいうところの炭酸泉について簡単にご説明します。
まずは前回の記事をお読みください
温泉の炭酸泉とは?
お湯に二酸化炭素が溶け込んだお湯のことで、温泉法の定義では、「お湯1リットルに二酸化炭素が0.25g(250ppm)以上溶けたもの」を炭酸泉と言います。
そして、その炭酸泉の中でも、1000ppm以上のものを高濃度炭酸泉と言います。
ヨーロッパでは、美容・健康維持・リハビリや療養に利用されてきた歴史もあります。
特にドイツでは、炭酸温浴による治療には健康保険が適応されています。
かなりザクッとですが、これが温泉における炭酸泉ですね。
美容院の炭酸泉と炭酸水の違い
美容院のメニューで炭酸泉というものがありますね?
「炭酸泉+カット 〇〇円」と書いてありますよね?
この炭酸泉とは、二酸化炭素が溶け込んだお湯で流すことを言います。(正確に言えば炭酸線で流す⇒シャンプーする⇒炭酸線で流すという感じです)
つまりシャンプ前後の流しの時に使うお湯が、二酸化炭素が溶けたお湯を使う場合に炭酸泉と表記されています。
ですので、美容院でいうところの炭酸泉と、スーパーで売っている炭酸水の違いは、お湯に二酸化炭素が溶けているか、水に二酸化炭素が溶けているかの違いだけです。
ちなみに上記、温泉における炭酸泉の定義でも書いたように「1000ppmという単位の炭酸が溶け込んだお湯を高濃度炭酸泉」と言いますが、基本的に美容院で使われる炭酸泉も1000ppmと言われています。
ですので、美容院のメニューでも高濃度炭酸泉シャンプーなどと書いてあるのを見かけたこともあると思います。
美容院の炭酸の機械は、水道管に炭酸ボンベをつなげて、シャワーとして出てくるお湯がすでに炭酸泉になっているというものなのですが、その時に使用する炭酸ボンベは、メーカーにより見た目の違いはあれど中身は同じただの二酸化炭素ですので、「あそこの美容院の炭酸泉の方が優れている。」なんていう違いはありませんので悪しからずm(__)m
アピール方法の違いなだけですね。
温泉の炭酸泉と美容院の炭酸泉の効果の違い
温泉の炭酸泉の効果効能には
●血液の循環がよくなることにより、動脈硬化や心臓病など循環器系疾患の症状が緩和されるほか、糖尿病、神経痛・リウマチの疼痛緩和、冷え性・高血圧・肩凝りや血行障害の改善など、幅広い効能が報告されています。
褥瘡(床ずれ)の治療に役立つことでも注目を集めています。
●皮膚から吸収されると、血管を拡張させ血流をよくします。
その結果、末梢神経、毛細血管が刺激され、皮膚疾患の改善に役立つのです。●心臓に負担をかけずに血液の循環をよくすることができることから、ドイツでは炭酸泉は「心臓の湯」とも呼ばれています。
等々があります。
このように様々な効果効能のある炭酸泉ですが、美容院の炭酸泉では当然ここまでの効果が起こるわけではありません。
それは「炭酸濃度が薄いから」ということではなく、美容院の場合は、流す時に使いますので、炭酸泉に触れている時間が短すぎるんです。
炭酸温泉の場合は、炭酸泉の中にずーっと浸かっていることが出来ますが、美容院の炭酸泉の場合はシャワーですので、その分効果は激減するんです(>_<)
炭酸温泉の効果効能が現れるまでには15分以上浸かっていないといけなかったりしますので。
美容院の炭酸泉ではそれは無理ですね(>_<)
そのようなことから、ネット上では「美容院の炭酸泉は効果がない!!」と論じている記事もいろいろ出ていますよね。
確かに僕もこの事実だけを読み説けば、同じように「美容院の炭酸泉は効果がないですよ。」と書くでしょう。
でもね、僕は美容師で実際に現場で実感しているんですよ。
シャンプーもトリートメントも何もせずに、
- ただ炭酸泉を5分くらい流した場合
- ただ普通のお湯を5分くらい流した場合
で、その後何もつけずにそのままドライヤーで流しても、どっちが炭酸泉で流したかわかるくらいの差は出ます。
ツヤツヤ感がまず違います。
(髪質により個人差はありますが。)
これは実際の現場での事実ですからね。
「卓上の理論」ではなく、「論より証拠」ですね♫
全国の炭酸泉メニューのある美容院
↑こちらはホットペッパーの炭酸泉がある美容院の検索ページになっています。
エリア指定をするとこがありますので、ご自分の探す地域を指定すればその地域の炭酸泉メニューをしている美容院が一覧で出てきますのでご活用ください。
なぜホットペッパーを利用するのかはこちらの記事を読んでいただければお分かりいただけます
⇒「美容師に上手いカットと丁寧な接客をしてもらえる裏技♪」
⇒「ホットペッパーの美容院の口コミはやらせ?本当?」
⇒「美容院の口コミは信用できる?出来ない?」
次回は炭酸泉よりさらにすごい炭酸ジェルを使ったヘッドスパについて書いていきますねm(__)m
コメント