「シャンプーで一番大事な洗浄成分から見ていきます」
と、毎回成分解析の時は定型文のようにこのフレーズを書きますが、「なぜ洗浄成分が一番大事なのか」というのが今回の記事です<m(__)m>
シャンプーでダメージ?
そもそも、シャンプーは毛髪の負担になります(゜o゜)
「えっ!?」と思う方もいるかもしれませんが、そういうものなんです。
ですので、いかに毛髪の負担にならずに汚れを除去できるかがシャンプーで一番大事なことです。
という話を選択に例えて説明していきます。
シャンプーを洗濯に例えると
シャンプーの話は、洋服の洗濯と似ています。
ということで、真っ黒なTシャツを想像してみてください。
毎日洗うと真っ黒だったものがだんだん色褪せ、且つTシャツ自身のハリも失われていきますよね?
これは、だんだんTシャツが傷んでいるんですよね。
じゃあこのTシャツを優しい洗浄力の洗剤で洗ってみます!!
いかがですか?
普通の洗剤よりもTシャツの劣化を抑えられると思いませんか?
さらに想像してみください。
- 優しい洗浄力の洗剤を利用した場合
- 強い洗浄力+ヒアルロン酸が配合された洗剤(そんなものが存在するかは置いておいて(;^ω^))
この2つの洗剤がある場合、よりTシャツに負担がかからないのは「優しい洗浄力の洗剤を利用した場合」だと思いませんか?
強い洗剤にヒアルロン酸が配合されていても、その強い洗浄力でTシャツは傷んでいきますよね?
これは、ヒアルロン酸じゃなく、オーガニックオイルでも、〇〇エキスでも、シリコンでも・・・なんでも同じことが言えます。
確かに「オーガニックオイル配合の洗剤」なんて響き的には良さそうですが、そもそも洗浄力が強ければそれはただの負担になる洗剤ってことですね。
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今度はタオルを想像してください。
毎日×2 強ーい洗浄力の洗剤で洗ってごわごわに傷んでいるタオルがあるとします。
で、ある時初めて柔軟剤を使用したらふわふわのサラサラ仕上がりになりました♪
でも、これって「タオルが再生されて新品になった」わけではありませんよね?
タオルは傷んだままだけど柔軟剤のおかげで質感が改善されただけですよね?
誤魔化しただけというか・・・。
まさにこれがコーティング剤の類、つまりシリコンなどの効果ですね。
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これらのことを踏まえると、やはり「一番大事なのは洗浄成分」・・・ですよね!!
いかにTシャツやタオルに負担なく洗えるかが一番大事ですよね?
これは毛髪も同じです。
負担なく洗えたうえで、シリコンやオーガニックオイルや毛髪補修成分が配合されているならいいですけどね。
強い洗浄力で傷めた上から「なにがしかの成分」でごまかしても無意味ですよね。毛髪は死んだ細胞なので一度ダメージを負うと再生されることはありません。ですので、毛髪に負担をかけずに洗うことが大切です。結果、「シャンプーで一番大事なのは洗浄成分」
ということになります。
シリコン(柔軟剤)と口コミの甘ーい関係?
シリコンと口コミのあまーい関係についてもちょっと・・・。
上記の話を踏まえると
- 優しい洗剤でタオルに負担がかからなくても
- 強い洗剤でタオルに負担がかかっても
最終的に柔軟剤で仕上げれば、ふわふわです♪
逆に、
- 「優しい洗剤+柔軟剤不使用」
- 「強い洗剤+柔軟剤使用」
の場合、仕上がりがよりふわふわで良い感じなのは「強い洗剤+柔軟剤使用」です。
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同じ話を毛髪で考えると
- 優しいシャンプーで毛髪の負担を最小限に洗っても
- 強いシャンプーで毛髪に負担がかかっても
最終的にシリコンなどのコーティング成分で仕上げればサラサラツヤツヤです♪
逆に
- 優しいシャンプー+コーティング成分不使用
- 強いシャンプー+コーティング成分使用
の場合、仕上がりがサラサラツルツルなのは「強いシャンプー+コーティング成分使用」です。
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でも当然、毛髪にとって良いのは仕上がり感はどうであれ「優しいシャンプー(正確に言うと汚れを適度に除去できる優秀な洗浄成分で作られたシャンプー)」です。
繰り返しますが、毛髪は死んだ細胞ですからね。
負担をかけずに洗うことが一番大切なんです。
傷みすぎれば、カットもパーマもカラーリングも上手く出来なくなるので、このブログのテーマ「美容院ジプシー」の原因になる可能性だってあります。だから毛髪にはなるべく負担をかけたくありません!!
⇒「ホームカラーや市販シャンプーが美容院ジプシーの原因になる?」
でも、毛髪の負担の有無にかかわらず、コーティング剤を駆使すればツルツル感は表現できる・・・。
これがシャンプー&トリートメントの口コミが参考になりづらい原因というか・・・(;^ω^)
口コミの「サラサラ・ツルツル・トュルントュルン」という表現は、このコーティング成分に関するモノです。
ですので
「トュルントュルン」=「優れた洗浄成分」で作られたシャンプーを指すわけではないんですよね(>_<)
「優れた洗浄成分配合」なうえで、コーティング剤が配合で「トュルントュルン」になるなら良いと思うんですが・・・なかなか「お値段以上」とはいかないのが現実で(>_<)
CMシャンプーのような低価格帯のシャンプーで「トュルントュルン」の仕上がりの場合、「強い洗浄成分+コーティング剤」という作りになりがちです。
というのも安価な原価の洗浄成分に強い洗浄力のものが多いからです。
ということは上記の話の通りですが、毛髪の負担に実はなっているのに、その上からコーティングをされてツルツルになっているから口コミ上は「高評価」という場合が結構あるように感じます。
逆にコーティング剤に頼らずにこだわって処方されたシャンプーの場合に、高濃度シリコン処方の安価な製品よりも本当は良いものなのに「口コミサイト上の評価は下がってしまう」という・・・。
これがシャンプー&トリートメントは口コミだけでは判断しづらい部分なんですよね(>_<)
ということで
まとめ
シャンプーで一番大事なのは毛髪に負担なく洗うこと。
そしてそれに大きくかかわってくるのが洗浄成分の質。
だからこそシャンプー解析で一番大事なのは洗浄成分。
だって毛髪は死んだ細胞ですので、一度負ったダメージが再生することはありません。
ダメージ部分をごまかすことはできても、再生はしないんですね。
ですので、まずはなるべく毛髪に負担をかけないように洗浄成分の質にこだわることが大切です。
で、そのうえで今回の話では出てきませんでしたが、毛髪補修剤の配合の有無をチェックしたり、毛髪補修剤ではツルツルサラサラ感触は得づらいですので、それを希望する場合はシリコンなどのコーティング剤に頼る。
⇒「メイクヘア(整形髪?)とスッピン髪。あなたはどっち派?」
と、そんなことを考えながらいつも成分解析はしているんですよね<m(__)m>
最後に
最後になりますが、これらの考えは美容師によって違うと思います。
で、僕は違う考えを否定する気はありません。
というのも、業界の中でも、それぞれのメーカーの研究者さんによって言うことは違うんですよ(;^ω^)
A社の研究者さんは「Y成分はダメ」と言い、B社の研究者さんは「Y成分は悪くない」という感じで、結構言っていることが違ったりするんです。
おそらくこれは本気で思っていることもあれば、各メーカーの都合でひん曲げていることもあるんだと思います(;^ω^)
ですので、僕は色々なメーカーさんの考えを聞いて、自分の経験と照らし合わせたときに腑に落ちた話を取捨選択して自分の中で考えを整理しています。(まだまだ途中ですので、今後変わることもあるかと思いますが)
その結果が上記の話であり、このブログの成分解析になっています。
ですので、他の考えを持った人もいると思いますし、それを否定する気はありません。
ただ、僕の記事を読んで「腑に落ちた人にはちょっとは参考にしていただけるのではないかな」と思っています<m(__)m>
◆併せて読んでいただきたい、洗浄成分の話はこちら
⇒「シャンプー/コンディショナー/洗い流さないオイル/大事なのはどれ?」
⇒「シャンプー解析は信用できる?」
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